40585261924d8d775a116ebabd41386a_s皆さん、こんにちは。
保育園や幼稚園、学校だけでなく、たとえば親子で公園に行ったり、複数の家族で海水浴やキャンプに出かけたりした時など、その場へ行くこと自体は、わりと楽しみにしているのに、いざ行ってみると他の子どもや大人と交流しない子がいます。

特に大きな問題を起こすわけではありませんが、親としては「せっかくの機会だから、みんなの輪の中に入って行けばいいのに・・・」と、もどかしく感じてしまうものです。

一方で、まわりの人からは、「いつまでも親がベッタリで、甘やかしているからじゃないの?」とか「ふだんからいろんな人と交流させないとダメだよ」などと言われて、イヤな思いをすることもあるでしょう。

では、どうして子ども達は、友だちの輪の中に入っていけないのでしょうか?
その背景にはいくつかの理由がありますが、代表的なものを3つ挙げておきます。

親と離れられない

b21ea0a05fc341e66eb3ac7401c6c583_s親と一緒であれば他人がいる場所や知らない場所でも活動できるということは、親子関係において基本的信頼感がある程度備わっていると言えます。

しかし、その信頼関係による安心感を自分の中にしっかり取りこめていない場合、親から離れると、急に不安に襲われてしまう場合があります。これを心理学用語では、「分離不安」と呼んでいます。

こういった子ども達に必要なことは、焦らず子どもの心の成長をうながすように、子どものペースを尊重することが大切です。

まずは、親子一緒に、他の親子や子どもたちと時間を共有するようにしながら、みんなと一緒に過ごせていることをほめる言葉がけを積み重ねて下さい。

そして、子どもが慣れてきたら、親が少しだけ距離をあけてみて、一瞬その場を離れて戻ってみるなど、少しずつフェードアウトしていけば、自然に親と離れて、ほかの人と一緒に過ごせるようになっていきます。

大勢で集まるのが苦手

bd8bfe9319d077921cbd4978e00a4391_s発達障害を持っているお子さんに比較的多く見られるケースですね。

たくさんの子どもが発するザワザワした声や物音、突然の大声や甲高い声などの視覚刺激が苦手であったり、他人と身体が接する接触刺激が苦手といった場合もあります。

この場合、無理に集団に参加しようとせず、集団の端や後ろの方で参加してみたり、苦痛や疲労がたまったら、集団を離れて「少し休憩を取ってもよい」といった約束をしておくなどの工夫も効果的になるでしょう。

場面緘黙(かんもく)

6568459ff38a269158d36547d694814f_s家族だけなら話せるのに、ほかの人がいる場所では話せないという子もいますね。

自宅では、ごく普通に話せるのに、保育園や幼稚園、学校など家族以外の他人がいる場所では、黙り込んでしまい、まったく話さなくなってしまう状態です。

この状態は「場面緘黙(ばめんかんもく)」と呼ばれ、原因はハッキリとわかっていませんが、過去の対人関係上の辛い体験などから、家族以外の人との距離の取り方や自己表現の仕方に難しさを抱えた状態と考えられます。

この場合、しゃべるよう急がしたり、叱ったりすることは逆効果になります。

出来る限り、子どもの緘黙状態をそのまま受け入れてあげて下さい(場面緘黙への対応ポイントは今後の投稿で詳しく取り上げていきます)。

もししゃべらなくてもみんなと一緒に活動できていることなど、緘黙という症状以外の元気で健康な部分に焦点を向けてあげます。

子どもが少し自信を持てたり、リラックス出来たりしてくると、少しずつ人前で話をする準備が整ってくると思います。

ひとりぼっちが悪いという思い込み

これまで説明してきた内容は、どちらかというと年齢が幼い子ども向けでした。

902dd76ed4a8928793b4376d1cdbe5bb_s実は、当相談室を訪れる思春期や成人期の方たちの中にも、「友達の輪に入れない」、「いつも一人ぼっちで寂しい」などを主訴として来談される方がいます。

彼らの多くは、心のどこかで「ひとりぼっちが悪い・・・」という思い込みを抱いていることが少なくありません(母親の場合であれば、ママ友などの関係で孤独感を抱いている方もいますね)。

この思い込みが強いと、「自分以外の人はみんな仲良くやっていて、楽しげにしゃべっている」というひがみや妬みが出てきてしまいます。

そもそもにぎやかな人がいい人だということを誰が決めたのでしょうか?人と社交的に振る舞って、そこら辺で盛り上がっている人が決して偉いわけでも、すごいわけでもありません。

世の天才というのは、たいてい一人で、じっとリンゴの落ち方なんかを見ていたり、フンコロガシの行動をじっくりと観察しているものです。一人で空想の世界に浸ったりしています。

e90dcaea31a56f39cad38ce25a7f75b0_sこのように一人でいられるというのは立派な能力でもあります。そして、この「一人でいられる能力」というのは大人になるための必須条件の一つです。

ですから、もしひとりぼっちになっていたとしても、周囲を羨ましがらずに、「大人に近づくチャンス!」と思って、ひとりぼっちの時間を思い切り楽しんでみるように心掛けてみて下さい。