皆さん、こんにちは。

今回は前回に引き続き、『根拠のない否定』と『心の病』の関係について解説していきます。

「根拠のない自信」が育たなかったことが、こころの病の原点

学童期や青年期になっても、「自信がない」というフレーズをよく聞きますが、大人になってから自信をつける作業は本当にたいへんで、時間もかかります。

自分の中に、自分を支える軸のようなもの(☜これを「自我」といいます)が欠如しているんですね。

だから、何か起きたときに自分を支えられず、「自分のせいだ・・・」と思うことで、本当は自分を守っているのです。

しかし、この「自分がダメだから」という思い込みで、ありのままの自分を否定し、他人にとっての「良い子」になるための必要のない努力を始めるようになります。

実は、ここに色々なこころの病の原点があります。

幼少期に様々な事情で「根拠のない自信」が育っていないと、自分らしく生きることができず、大人になって色々なこころの病につながる可能性が高くなるのです。

「根拠のない自信」と「自信過剰」の違い

親御さんの中には、たくさん自信をつけさせることで「自信過剰」になるのでは?と心配する方もいらっしゃるかもしれませんが、「根拠のない自信」と「自信過剰」は全くの別物です。

自信過剰」とは、「私は○○ができるからすごい!」と他者に対して自分の見た目や能力を自慢することです。

実は、これは自分の秀でているところを。あえて自慢することで「人に認められたい!」という承認欲求を満たそうとしているのです。

言い換えれば、認められたいという気持ちが強いことの表れなのです。

逆に、「根拠のない自信」がある人は、自分の存在がしっかり受け入れられている、承認されている、満足している状態なので、この類の自信をいくら持っていても、人と比べたり、ひけらかす必要がないのです。

「根拠のない自信」が基盤にあって初めて、能力や見た目に対する自信が適切に持てるようになるのです。

まず先に自分の存在に対するゆるぎない「根拠のない自信」をしっかり養ってから、能力に対する評価を受けることで、子ども達は色んな才能を開花させていきます。

基盤がしっかりしていないところに、焦って能力をつけさせることだけを強調しても、なかなか伸びなかったり、人と比べたり、自分が出来ないことに耐えられなかったり、途中で投げ出してしまったり、と結果的に苦しい思いをすることが多いように見えます。

「根拠のない自信」という基盤があって初めて能力が育つ。この順番が大切なのです。

「根拠のない自信」が与える影響

勉強が出来ても、出来なくても、美人でも、そうでなくても、親に愛された。そのことが、何があっても揺るがない自信につながります。

ものおじしない子は、オドオドした子よりずっと人と接する機会が多いため、ますます確かな「愛される」自信を作っていきます。

親バカでいることは、実は、こうしたよい循環の基礎をつくっているのです。

そして次の段階で、何か起きたときに、必要以上に自分を責めることのないような「まぁ、いいか!」と切り返せるような、「あいまいさ」を身につけることにスムーズに移行できるのです。

「根拠のない自信」を持たせるか「根拠のない否定」を持たせるか、どちらを持たせるかでその子の人生が大きく変わってくるのです。

子どもが小学校高学年にもなると、親にも子どもにも恥ずかしさが出てくるので、できれば思春期に入る前の段階に、たくさん親バカぶりを発揮して「根拠のない自信」を持たせてあげて欲しいと思います。