皆さん、こんにちは。
当相談室のような私設心理相談室を多少なりとも気になっているという人は、「私なんかがいっていいのかな?」という人と、「そんなところ私には必要ない!」という人とに分かれるような気がします。そう思われるのは、ごもっともです。
通常、買い物をするときには、これから買おうとしているものが、どんなものか大体わかっていて、目で見て確かめたりもできます。でも、心理相談室で買えるものって、なんだかよく分からない上に、結構お高かったりします。
今回は、一般的な心理相談室利用ガイドについてご紹介したいと思います。
スタートは「何か気になる」から
私設心理相談機関の存在が気になる時は、「自分のこと」や「誰かのこと」で悩み事があるときか、自分が周りの人の悩み事になっている時です。
そうした悩み事を対処するために、「心理相談室はどうだろうか?」と思いつくことからすべては始まります。
自分でそう思う場合も、家族や友人などから薦められて、その気になる場合もあるでしょう。
「行ってみようかな?」でも「別に行かなくていいかな?」でも、とにかく気になったら、まずは「どんな相談室が近くにあるんだろう?」と、検索してみることから始めてみましょう。
ここで気をつけたいのは、心理支援は、「自分に代わって悩み事を解決してくれるものでも、問題をまっさらに消し去ってくれるものでもない」ということです。
心理療法の目的は、「こんがらがった悩みや問題を少しずつひも解いていき、普通の悩みにすること。そして、普通の悩みに自分で対応できるようになること」なのです。
無理なく通える範囲から
「試しに1回だけ行ってみる」、というのはありです。実際、初回面接だけで終わる、という人は結構います。
とはいえ、心理支援の目的は、「よりよく悩む力・よりよく生きる力を身につけること」ですから、定期的に継続的に相談室に通うことで達成される場合がほとんどです。
ですから相談室は「無理なく通える範囲」から探してみましょう!
それには、検索サイト「臨床心理士に出会うには」が便利です。
もちろん、悩み事によっては、臨床心理士がいるところでなくちゃいけないということはありません。
ちなみに「臨床心理士」のメリットは、
- その心理支援方法について専門的訓練を積んでいることが多い
- 認定団体や職能団体により職業倫理に則って業務を行うことが義務付けられている
- 専門家同士のネットワークを持ち、より適切な機関への紹介などが可能、
といった点にあります。
比べてみよう!
今どき、心理相談室のほとんどは、ホームページを持っています。
通えそうな相談室をいくつかピックアップしたら、次はホームページの「比較検討」です。
特にその相談室が「どのような心理支援を提供しているのか」、「それはどんな方法で、どんな人を対象としているのか」が記載されている部分を熟読します。
そうすることで、それぞれの相談室の特色や、自分のニーズに合っている・合っていないが見えてくるだけではなく、自分が何に悩んでいるのかがハッキリしてくることも多いからです。
何かピンと来るところのある相談室が見つかったら、メールでも電話でも構いませんので、思い切って問い合わせをしてみましょう!
決めるのはあなたです!
初回面接は、セラピスト(カウンセラー)にとっては、初めてクライエント(来談者)に対面して、そのクライエントの悩み事に対応するのに心理支援が適切なのか、また適切だとしたらどのような支援方法がよいのかを、専門家の立場から検討する最初の機会です。
そこでクライエントに求められるのは、「どういうわけで自分は今日ここに来ているのか?」を語ることです。
中には「連れて来られた」、つまり予約したのは家族や知人、という人もいるでしょう。
その場合は、「なぜその人は予約したと思うか、そのことを自分はどう思うのか」を話し、セラピストの話も聞いたうえで、「やっぱりいらない」のか「続けてみてもよい」のかを自分で決めます。
いずれにしても、初回面接の終わりにセラピストから伝えられるのが、ひとまずの「見立てと方針」です。
そこでセラピストが面接の継続を提案し、クライエントが同意したら継続面接という共同作業が始まります。
ここで大切なポイントは、面接を始めるのも終わるのも、決めるのはあなたということです。
是非、心理相談室を選ぶ際の参考にしていただければと思います。
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- 心理カウンセリング, 心理相談室利用ガイド, 精神分析的心理療法
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