皆さん、こんにちは。
「部屋を掃除してスッキリした」「汗を流してスッキリした」等、私達はスッキリという言葉を日常的に使っています。
「スッキリしたいですか?」と聞かれれば、ほとんどの方がうなずくでしょう。物事の状態としても心身の状態としても、私達はスッキリしたいし、いつだってスッキリする為の方法を探しているのかもしれません。
☘ 心のスッキリ?
心のスッキリは、どうでしょうか?
よく耳にするのは「話をしたらスッキリした」という体験です。
たとえば、抱えていた悩みや不安を誰かに思い切って打ち明けた時。溜まりに溜まった不満を友達やパートナーに聞いてもらったとき。
これらは、誰かに話すことで心の中に沸き起こる悩みや不安、不満など不快なものが心の外に出ていってスッキリする、という体験ですね。
不快なものが外に出ると、それらがあったところにスペースができます。心のスペースにくつろぐ気持ちや楽しむ気持ちを置いておくこともできて、心を自由に使える感覚も湧いてきます。
そういう一連の変化を私達は心がスッキリしたと表現しているわけです。
☘ 言葉にすること・それを話すこと
話をしたらスッキリするという当たり前のような体験ですが、よく考えると不思議なことです。
たいていの場合、不快なものでいっぱいの心の中は、ぐちゃぐちゃですね。
色んな気持ちや考えが交互に、あるいは同時に沸いて、まとまらず落ち着きません。まとまらないのに、それでも何かを次々に想像したり思い出したりして考えようとし続けてしまいます。
例えば、「モヤモヤ」とか「ソワソワ」といった言葉にならない感覚や記号のような状態のまま心の中に詰め込まれている状態です。
話すことは、その言葉にならない感覚や記号のようなものを意味のある言葉に変えて、相手に伝える作業だと言えます。
「モヤモヤ・ソワソワ」としか表現できなかったものを、例えば「悲しい」とか「不安」とか「怖い」などという言葉にして伝えるのです。
最初はうまく言葉にならないかもしれませんが、色んな表現を試しながら、自分にピッタリくる言葉を探していきます。
☘ 聞き手との共同作業?
この時に支えになるのは、うまく言葉にならないものを理解しようとしながら聞いてくれる、聞き上手の存在です。
時には、「それは悲しかったね」「腹が立っているのかもしれないね」のように不快でグチャグチャした気持ちを代弁してくれたり、ピッタリくる言葉を一緒に考えてくれたりする相手の事です。
こうして見つけて行った言葉は二人の間でやり取りされながら、まとまりのある文になり、相手に手渡されて行きます。
言葉にすること、聞き手とやり取りすること、そうしたプロセスを通して不快なものは聞き手に届いて心の中から出ていき、スッキリする感覚が生まれるのです。これを心理学用語では、カタルシス効果と言います。
☘ 言葉にすること・聞き手がいること
「話をしたらスッキリする」という体験には、心の中の不快なぐちゃぐちゃを言葉にすること、それを共にしてくれる聞き手がいることが大切な要素なのです。
人に話をするとうことは、失った言葉を一つ一つ見つけていく作業なのかもしれません。また、心のスッキリは、自分の心を知る貴重な機会でもあります。
心がスッキリせず、モヤモヤや不快な気持ちを抱いている方は、おやこ心理相談室のカウンセリングを是非ご利用下さい。
自分の心の状態を知ることができる貴重な機会となるでしょう。
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