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皆さん、こんにちは。
新学期が始まりましたね。

新しい学校・新しいクラス・新しい先生・新しい会社・新しい部署・新しい上司や部下と環境も人間関係も変化する時期でもあります。

そんな中、落ち着かず不安になったり、色々と心配したりするのはとても自然なことです。

新しい環境に早く馴染もうと焦る気持ちも分かりますが、無理をせず、疲れたらしっかり休養をとるなど、自分のペースを守ることも必要かと思います。

環境が変わっても、あなたが変わる必要はありません。

あなたはそのままで充分だと思います。

さて、今回は『世界のいじめの対策』についてご紹介いたします。

日本のいじめ対策の特徴?

日本の臨床心理学は欧米にくらべて10年遅れていると言われますが、いじめの対策についても同様のことが言えるかもしれません。

2006年、文部科学省は、いじめの定義を「当該児童生徒が、一定の人間関係のある者から、心理的・物理的な攻撃を受けたことにより、精神的な苦痛を感じているもの。起こった場所は学校の内外を問わない」としています。

しかし、日本の学校では、通常いじめに関する事案が発覚すると、まず事実確認をします。

その後、事実が確認されれば被害者へのケアが始まり、加害者へは指導のみということが多いようです。

被害者へのケアが始まるまでは時間がかかるようですし、加害者のケアまでは行き届いていないのが現状のようです。

その上、担任の先生がこのプロセスを一人で対応することも、負担が多すぎて現実的ではないような気がしますね。

海外のいじめ対策の特徴?

では、海外ではどのようないじめ対応をしているのでしょうか。

日本と決定的に違うのは、海外では多くの国がいじめの被害者・加害者、双方へのアプローチをしているという点です。

いじめ対策の先進国であるイギリスでは、いじめはあって当然という考え方の下、家庭(保護者)・教育機関・専門機関が連携して、被害者だけでなく、加害者へのカウンセリング、加害者の保護者へのカウンセリング・いじめ対策講座の受講などを積極的に取り入れているようです。

早い段階での介入の必要性も理解しており、保育園・幼稚園でもカウンセリングを進められることがあるようです。

アメリカでは州によって、授業の一環として、専門家がコミュニケーションスキルやアンガーマネージメント・共感コントロールなどのプログラムを実施して、対人関係スキルを教えている学校も多いようです。

どの国においても、その国独自の歴史や文化、経済環境が関わり、いじめの問題は根深く、複雑であることはかわりません。

いじめは不安の解消法?

個人的な見解になりますが、いじめに巻き込まれたとき、被害者に落ち度があったとか、何か悪いことをしたとか、明確な理由はほとんどありません

加害者にしてみても、ふざけていただけとか、そんなつもりはなかったとか、ちょっとモヤモヤしていたとか、的確な理由がないことが多いのです。

学校の中にこれと言った理由がないのに成り立つのがいじめの怖いところなのです。

それでもいじめが増え続けているのは、それだけ心のつらさを一人で抱えている子供たちが多いということなのではないでしょうか。

本来、子供にとっては学校に行き、人と関わり、決められたスケジュールをこなすことは、それだけで多大なストレスなのです。

それらのストレスは、家庭で親や兄弟と会話したり、安心してリラックスできる人間関係の中でしか発散できません

しかし、忙しすぎて家族と過ごす時間が少なかったり、ゲームやスマホといった機械的な関係しか持てなかったり、家庭内が不安定で安心できていなかったり、ストレスを発散できずにいる子供が増えてきているのかもしれません。

いじめへの対応は家族単位で!

だからこそ、いじめに巻き込まれる子ども達に必要なのは、保護者のケアと家庭環境の調整だとするヨーロッパ諸国の対応はとても理にかなっていると思います。

日本のいじめ対応も、学校の中だけでなく、家庭や専門機関を巻き込んで、大きく変化すべき時期にきているのかもしれません。

また、そうであってほしいと願っています。

もし、あなたやあなたのお子さんが、いじめにあっている、いじめの加害者である、新学期が始まり学校に馴染めない、学校に行きたくない、などのつらさを抱えているようであれば、すぐにお問い合わせください。

あなたの家庭に合った、無理のないやり方を、一緒に考えて行きましょう。

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