皆さん、こんにちは。
中学生から高校生のお子さんを持つ親御さんの中で、比較的多い質問は、「自分で自分のことをやらない」というものです。
勉強に始まり、部屋の整理整頓や身支度など色々ありますね。
今回は、中学2年生のお子さんを持つお母様からの質問について考えていきたいと思います。
このお母様からの質問は、ズバリ「朝、何度起こしても起きない!」というものです。
自分で「起こして!」と言うクセに、起こすと「うっさいな~」と布団にもぐり、寝てしまいます。何度も起こすと最後は激怒。
毎朝大ゲンカを繰り返しているという状況のようです。
お母様の中には、これと同じ悩みを抱えていらっしゃる方がいるかもしれませんね。
こういった時、親としてどうすればよいのでしょうか?
「もう起こさない」宣言を!
以下のような会話が持てるとよいでしょう。
ママ「ちょっと話があるので、座ってくれる?」
子「なに?」
ママ「毎朝、お母さんがあなたを起こすというのは、あなたの自立を妨げることになると思うの。それに毎朝大ゲンカだと、お互いに気分も良くないしね。だからね、明日からお母さんはあなたを起こしません!」
子「はあ?何言ってんの?起こしてくれないと困るよ!」
ママ「ごめんね。もう決めたの。自立のために起こさないことにしたの。どうしたらいいのか、自分で考えてね。あなたにはきっと出来るわ!」
子「・・・じゃ、目覚まし時計が必要じゃん」
ママ「そうだね」
と、子ども自身に対策を考えさせてみて下さい。
もちろんある程度の遅刻は想定しておいてください。お母さんとしても我慢の時ですが、我が子を信じてあげましょう。
朝起こす親のほうが無責任!?
朝、起きなくて困るのは一体誰でしょうか?
子どもですよね。
たとえ遅刻したとしても自分で起きる習慣を身に付けて欲しいと思います。
それは子どもに「責任」を伝える大事な場面でもあります。
にも関わらず親が子どもを起こしてしまうということは、子どもから「責任」を学ぶチャンスを奪っているようなものです。
朝、自分の力で起きるという当たり前のように見える行為ですが、この行為には、これから子どもが生きていく上で必要な「責任」という力を身に付けられるかどうかがかかっています。
私は、職業柄色々な親子関係をみていますが、20歳、30歳になっても、毎朝母親に起こしてもらっているという方々を見てきました。
彼らの多くは、自我機能の中の「自律性」というものが育っておらず、とても未熟で幼い一面を持っています。
何事も自分の「責任」として捉えることが出来ないので、何か起きるとすぐに他人のせいにしたり、責任転換をはかります。
朝も自分が起きることが出来ないだけなのに、何度も起こしに来た母親を、「起こし方が悪い!」と一方的に責め続けることさえあります。
こういった親御さんの共通点は、子どもを信じられないという点です。
子どもが成人になっても、「この子は私がいないと朝起きられない」と歪んだ思い込みを持っています。見方を変えれば、親自身が子離れできていないということでもあります。
ここまでいってしまう前に、出来るだけ早い年代で、自分自身の責任で毎朝起きる習慣を身に付けてほしいと思います。
最後にワンポイントとして、「もう起こさない宣言」をするときに、子どもが親に「見捨てられた」と受け止められないような配慮も忘れないようにして下さいね。
最新のコメント一覧