皆さん、こんにちは。
子どもが反抗期に入ってくると、親の指示や意見に「うるせぇなぁ~。面倒くせぇなぁ」などと反発を示してくることがあります。
親が何を言っても文句ばかり言う子は、それはそれで問題がありますが、一度も、あるいはほとんど親に文句を言わずに指示に忠実に従っている場合は注意が必要です。
言われて動くことに慣れ過ぎているか、親に反発するだけの自分の気持ちが育っていない可能性があります。
たとえば、「早くしなさい!そろそろ勉強しなさい!」と言われたときに、「うるさいな~、自分のペースでやっているんだから、外からガタガタ言わないでよ!」と言えるのが理想的ですが、これほどハッキリ言えるには、思春期に入ってからという子が多いでしょう。
学童期(☜小学校低学年~中学年頃)であれば、言い返せなくとも、不満そうにしていれば十分です。
親の指示に従う素直で良い子の多くは、しっかり者で一生懸命なお母さんに育てられた場合が少なくありません。
しかし、言われたとおりに動くことは上手くできるかもしれませんが、これでは自分から動いたり、決断したり、判断を下すことが出来なくなってしまいますね。
では、子どもが自分から動くようになるためには、どのように接したらいいのでしょうか?
どう対応したらいいの?
まず、こういう子どもの場合は、とにかく「任せて待つ」というスタンスが大切です。
本人のペースややり方は「親とは違う」ということを、まずしっかりと認識して下さい。
そのうえで、基本は子どものペースを大切にしてあげて下さい。
そして、ものごとの決定を子どもに極力任せてみることです。子どもには「自分のテンポ」というものがあって、親のテンポとは違うのが普通です。
初めは時間がかかるかもしれませんが、任せることで子どもは自分で決める力を身につけていきます。
その日に決められなければ、「明日、また聞くから考えておいてね」と先延ばししてあげてもいいでしょう。
待っていれば、少しずつ子どもは自分の行動について決められるようになってきます。
自分の意見がなく、自分で決められないと・・・
親が子どもを過剰にコントロールしてしまうと、子どもの主体性や自己選択の力が育たず、言われた通りに動くことは出来ても、自分から動くことが出来ません。
そして、そのまま自己選択を問われることが急に増える思春期に入ってくると、途端に困り果ててしまうことがあります。
なぜなら、それまでは全て母親の意見や考えに従ってばかりいる生き方をしてきたからですね。いざ自分の意見を求められても全く出てこないのです。
中学生くらいになると、親に合わせていたのと同じようにクラスメートに合わせてばかりいると、徐々に疲れてきます。
中には「お前何考えているのかわからない!」と言われてしまうこともあるでしょう。
でも、当の本人は、それまでの生き方を続けているだけなので、何が疲れるのか、何が苦痛の原因なのか分からないようです。
そしてこの思春期を乗り越えられなくなってしまうと、不登校になったり、対人関係を避けるようになってしまうことがあるのです。
こうなってしまうと、親が「何が嫌なの?どうかしたの?」と聞いても、本人は全く分からず、答えられないのです(☜ 腹痛や頭痛など身体症状として訴える場合があります)。
ただ、皆の中にいるのが苦痛だということはわかるようです。
子どもに任せて待つというスタンスは、子どもの年齢にかかわらず、いつでも試せることです。
親の忍耐力が試されるとは思いますが、子どもの今後の人生を考えれば、少し耐えることぐらいはできるかもしれませんね。
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