皆さん、こんにちは。
当相談室にお問い合わせを下さる方の中に、「恋愛関係で困っている」「いつもいつも同じようなタイプの異性と付合い、同じような結末になってしまいます。どうしたらいいですか?」と訴える方が少なくありません。
恋愛関係の原点は、そもそも親との関係、特に母親との関係にあります。
実際、自分の恋愛関係を振り返ってみると、ある共通のパターンに巡り合うことがあります。
自尊心と恋愛関係
実は、恋愛関係には、その時の「自尊心」の状態が深く関わってきます。
自尊心の低い人は、すぐに自分と同じような人を見分けて関係を築いていきます。
たとえば、女性にとって「まともな男性」というのは、自分自身のことをそれなりに愛していて、成熟していて、自分をお母さんのように必要としない男性です。
こういった男性と愛し合えればいいのですが、自尊心が低い方の場合、「そんな人は自分を必要としないだろう・・・」、「いっしょにいると退屈になってくるかもしれない・・・」と思ってしまうのです。
一方、借金は作る、パチンコばかりやっている、仕事も長続きしない、次から次へと問題を持ってくる、というような男性は、その弱さが自分を必要とするので、「この人なら私から離れていかないだろう。たぶん安全だろう」と無意識の内にくっついてしまうのです。
そうなると、二人とも自己評価の低いカップルが出来上がってしまい、下手をすると「いじめ・いじめられ」の関係になってしまいます。昨今、非常に多くなってきている、デートDVなどがこういった関係に当たります。
もちろん男性でも、ちょっと弱そうな女性を見つけては面倒を見たがる人がいます。
これも、成熟した女性が怖いので、自分を必要として、頼ってくるような女性の方が安心なのです。なぜなら、いつ見捨てられるか不安だからなのです。
ですから、「どうも自分はいつもトランプのババばかり引いている」と思う人は、「私は自尊心が低いのでは?」と疑ってみられるといいかもしれません。
親にたっぷり愛されて育ち、ある程度まともな自尊心を持ち、「自分は愛されて当然だ」と思っている人から見たら、自尊心の低い人のオドオドした感じというのは分かりにくいものです。「何でそんなに自分を責めるのか?」と不思議に思うことでしょう。
逆に、その人のオロオロした感じを見てイライラする人は、自分自身に同じような要素がかなりあると思った方がいいかもしれません。
なぜなら、自分の弱さを必死に隠しているめに、相手の中に「弱さ」を見ると、ついイラついてくるのです。こういう人が「いじめ役」にまわってしまうことが、しばしばあるのです。
自尊心を高めるトレーニングを!
自分の恋愛パターンが確認できたとしても、以後、違うタイプの異性を選べるかというと、なかなかそうはいきません。人間はやはり、自分に見合った異性を好きになってしまうものです。
自尊心が低いまま、健康で成熟した異性を好きになりたいと願っても無理なのです。
自分の恋愛パターンを確認したところで、まずは自分の自尊心を高めるトレーニングをして、考えを変えていくことが先決です。
自分自身が変われば、好きになる異性のタイプも変わってきますから、今までとは違う出会いが持てるはずです。
いずれにしても、相手が、自分の自尊心を高める方向で扱ってくれる人かどうかを見極め、必要に応じてそこから逃げる能力は養っておいて欲しいと思います。
「いじめ・いじめられ」の二人関係にハマってしまうと、憎しみ合い、傷つけ合いながらも別れられなくなります。
嫌な時はイヤと言えるような関係を作っておけば、悪い方向へ転がっていくことは少なく、二人で少しずつ自尊心を高め合いながら成長していけるのです。
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