皆さん、こんにちは。
以前のコラム『父と母の役割』でも取り上げましたが、子どもの心の成長において父性と母性の役割バランスは大変重要です。
特に、反抗期におけるお父さんの役割はとても重要で、子どもが健全に成長する上で必要不可欠なのです。
今回は、反抗期に父親としてできること、父親にしかできないことをまとめてみました。
夫婦が足並みを揃えて、協力して、反抗期に臨めるといいですね。
反抗期はいつまで続くの?
頭では「反抗期」と分かっていても、子供に振り回されて「もうお手上げ!」「パパ、何とかしてよ!」と思っているお母さんは少なくありません。
小学校高学年や中学生になり、言葉遣いや態度から「ついに反抗期が来たな」と感じたら、いつ終わるのかが気になるところだと思います。
反抗期がいつ終わるのかは人によって違いますが、
- 中学在学中に終わったケース
- 中学卒業と同時に終わったケース
- 高校卒業まで続くケース
など時期は様々ですが、おおむね高校2年生くらいまでに終わるケースが多いようです。
その他にも、反抗期がそのまま続き、大人になっても疎遠のまま…というケースもありますし、思春期に反抗できず、20代30代になってから反抗するというケースもあります。
全体的に「いつか終わる」とじっと耐えて我慢するよりは、「反抗期を楽しむ」くらいの気持ちがあるご家庭の方が早く終わるように見えます。
父親の3つの役割とは?
① 避難所
反抗期では、母親と激しくぶつかることが増えてくる一方で、子どもは少なからず罪悪感を抱くことがあります。
「あんなこと言っちゃった・・・」
「お母さんを傷つけてしまったかも・・・」
と、後悔したり、反省したりしていますが、そんなこと本人はとても言えません。
そんな時に、避難所としての父親の役割が大切になってきます。
「本当は、悪かったと思ってるんだよな」
「お前の気持ちも分かるけど、お母さんもお前のことを心配しているんだよ」
気持ちを代弁したり、違った見方を用意しておくことで、子どもの罪悪感を和らげることができます。
長期不在や、父親の立場が弱いなど、父親が避難所としての機能が果たせていない場合、子どもは「自分が悪い」という罪悪感を持ち続けることになり、自分を責めるクセがついてしまう可能性があります。
どんなに反抗的な態度を取っていても、内心では自分を責めて苦しんでいることも多いのです。
そこに避難所としての父親がいるといないでは、その後の人生を大きく左右してきます。
② 邪魔な存在になる
反抗期の子ども達にとって、父親が「邪魔な存在」であることは、実はとても意味があります。
「父親が邪魔」というのは、
- 母親を独占できない
- 思うようにできない
という意味です。
反抗期に、父親が子どもに嫌がられたり、ウザがられたり、邪魔だと思われているということは、発達的にも健康で、健全な親子関係が構築されているという証拠です。
父親として「子供に好かれなくても、邪魔な存在でもいい」と思えるくらいがちょうどいいのです。
③ 母親を守る
子どもの反抗が激しくて、母親に暴力を振るうという人的被害が出始めたら、父親は体を張って母親を守らなくてはなりません。
例え我が子でも、いかなる理由があろうとも、
「俺の大事な人を傷つけるやつは絶対に許さない」
「絶対にお前に母親を渡さない」
という強い意志と姿勢を示しましょう。
母親を傷つけることで子どもは罪悪感を抱くことになるので、母親を守ることは、結果的に子どもを罪悪感から救うことにつながります。
そして、反抗(攻撃)が向かう相手は弱い者順なので、
物 → ペット → 妹や弟 → 母親 → 父親
という順にエスカレートすることがほとんどです。
従って、暴力が父親に向かうのは最終段階。子どもからの危機的なSOSということになります。
ここまで来る前に、なんとか我が子を止めてあげるのも父親にしかできない仕事になります。
次回は、『反抗期の子どもに対する父親の具体的な接し方』について詳しく解説していきたいと思います。
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