皆さん、こんにちは。
おやこ心理相談室からの夏休みの課題は、いかがでしたか?
子ども達の「安心」を見直す夏休みになりましたか?
夏休みに子ども達のエネルギーの充電について考えていただきましたが、今回は逆にエネルギーの発散について触れていきたいと思います。
お母さん目線の夏休み
夏休みが終わって学校が始まったことで「やっと解放された~」と安堵しているお母さん達も多いのではないでしょうか。
夏休み中は、毎日顔を見合わせて、毎回の食事(お弁当)を作り、身の回りのことをして、いつものペースが乱されて、やりたいこともままならず、ストレスが溜まったというお母さん達も多いと思います。
顔を見るたびに「ママ、なんか食べるものないの?」と言われ続けてきたとか、毎日友達が遊びに来て、異常に家が散らかって片付けと掃除の毎日だったとか、まったく宿題をしなくて最終的に手伝う羽目に、とか・・・。
しかも今年は猛暑で、プールやイベントがキャンセルになったり、少しの外出でもいちいち送迎しなくてはいけなかったりと、お母さんの負担が大きかったことは間違いありません。
お母さんたちにとっては修行のような夏休みだったことでしょう。
本当にご苦労様でした。
どんなに忙しくストレスフルな夏休みだったとしても、子どもたちが学校に戻れたのならば、それで充分です。
子ども目線の夏休み
夏休みの生活を子どもの目線で読み解くと、また違った印象を受けるかもしれません。
まず第一に、子ども達は学校がお休みということで、いつも使っているエネルギー(体力や気力)を充分に発散することができません。
要するに、疲れることがないのです。
学校に行くと、登下校から、授業や遊び時間など、体と頭を動かして、友達との関わりなど、エネルギーを使うことばかりですが、それらがほぼなくなることで、エネルギーが充分に発散できない状況になります。
そこにきて、プールがキャンセルになったり、暑すぎて外で遊べなかったりと、なかなか思うようにエネルギーが消費できない条件が今年は特に多かったようです。
本来、家で充電したエネルギーは外で自由に発散することが望ましいのですが、外で発散できなかったエネルギーを家で発散しようとして、うるさく騒いだり、暴れまわったり、兄弟でケンカをしたり、いつまでも寝ずにテレビやゲームをしてしまいがちです。
結果、生活リズムに無理が生じてしまい、ただでさえストレスフルなお母さんと衝突することになってしまいます。
しかし、子ども達としては、なんとかエネルギーを消費しようと必死だったわけです。
この有り余ったエネルギーを上手く消費できない状態も、実は子ども達にとってはストレスとなりうるのです。(本人の口では説明できないことがほとんどですが)
加えて、お母さんから日々の生活の中で怒られたり、毎日のように「あれしろ、これしろ、早くしろ!」と指示されていたとしたら、ただでさえエネルギーが発散できないのに、更にストレスを抱える結果になることでしょう。
学校が始まると、すぐにトラブルを起こしたり、一学期よりも退行している様子が見られたり、情緒や衝動性がコントロールできない場合などは、お子さんが夏休み中にストレスを感じていた可能性が考えられます。
一時的なもので、すぐに収まるようならば、大して問題はありません。
家の中でストレスを解消しようとしてお母さんと衝突する子ども達や一時的に問題行動を起こす子ども達よりも深刻なのは、何事もそつなくこなし、不平不満を言わずに親の言うことをひたすら守り続けている子ども達です。
こういう子ども達は、ストレスの原因は自分にある、自分が悪いんだと内向的に考えがちなので、苦しくても自分で何とかしようと頑張って、問題を一人で抱え込んでしまう傾向にあります。
夏休みが終わって、ほっとしているのは、案外お母さんだけではないのかもしれません。
ご家族で「夏休みのストレス」について少し話し合い、お互いの落としどころを探ってみるといいかもしれませんね。
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