皆さん、こんにちは。
心理学用語に「ダブルバインド(二重拘束)」というものがあります。
これは、相手がどちらかを選んでも行き場がなくなるようなメッセージの出し方のことを言います。
このダブルバインドは、「親と子」のように上下のある関係で起こりやすいと言われています。
例えば、子どもに向かって「自分で考えて動ける人になって!」と言っておきながら、子どもが自分で考えて行動しようとすると「こうした方がいいよ。ああした方がいいよ」などといちいち横から口を出して干渉する。
子どもにとっては「自分のやり方で動け!」と言われているにもかかわらず、いざ自分の考えで行動しようとすると、「そのやり方ではダメだ」と言われるわけですから、結局どう動いても責められる結果になってしまいます。
これでは、子どもの方もたまったものではありません。
ダブルバインドの落とし穴
こういうメッセージの出し方をされると、子どもは「自分が何をやっても、何を言ってもダメだ」と無力感に陥ったり、誰に向けたらいいのかわからない怒りがわいて、身動きが取れなくなってしまいます。
見た目には、ただ無気力でなまけていたり、ふてくされているように見える子どもには、こういった背景が隠れていることが少なくありません。
親としても、わかっていて、そういうことをする人はあまりいないでしょうが、知らず知らずのうちにやってしまっている人は結構いるものです。
子どものために良かれと思って、自分が正しいと思うことを必死に教えてあげているのですが、逆に、子どもにとってこういう結果になってしまうのは本当に残念なことです。
子どもを信じて見守る
「ダブルバインド」で追い詰めてしまわないためには、進もうとする子どもを後ろからながめるような気持ちでいるのが良いように思います。
こっちが正しいと引っ張るのではなく、「こんなふうに進んでいきたい!」という子どもの願いを観察しながら、見守ってみる姿勢がポイントです。
そんな気持ちでいれば、親としての意見は大事な情報のひとつとしてオープンに伝えながら、子ども自身がより良い道を自分で選んでいけるように助けてあげられるのではないでしょうか。
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