人間の心には、ロックしたりアンロックしたりできる機能が備わっていて、このロック・アンロックのリズムがある程度分かっていると、精神的に健康と言えます。
ロックした状態とは、例えば、学生であれば学校での勉強や部活、社会人であれば仕事など、意識を現実に集中させて、「いまここで何が必要か。どういうことに気を付けなければいけないか。自分は何をするべきなのか」と、緊張感の高い状態を言います。
一方、アンロックした状態とはどういう状態かというと、自分なりの趣味や遊びをエンジョイできたり、友達と雑談したり、ちょっとした息抜きやくつろぎなど、リラックスできている状態を言います。
健康な人ほど、このアンロックした状態を上手に活用できています。
心をロックしたままの人:
私の相談室にお越しになる方たちの中には、心をロックしたままの人たちが多くいます。
こういう人たちは、いろんな意味で、几帳面であったり、融通がきかなかったり、自分に厳しい人たちです。
また、ロックの効きすぎている人は、それがはずれてしまうと、外れっぱなしになりがちな人でもあります。
一般的にお堅い職業と言われている警察官や教職員のある一部の方が、痴漢や盗撮、児童ポルノ撮影などの問題行動でニュースに取り上げられることがありますが、これなんかは日常でロックの効きすぎている方たちです。
適度なアンロックが出来ないので、一旦はずれてしまったら、外れっぱなしになってしまうんですね。
ロックとアンロックのリズムが大切:
要は、ロックし過ぎても、アンロックし過ぎてもダメで、そのバランス(リズム)が大事だということですね。
そもそも面白いナイスアイディアというのは、心がアンロックしている時に出てきます。
アンロック状態は、欲動や感情が活性化されている状態でもあるので、感度がいいんですね。
感度が良くなると、おもしろいとっぴな連想を思いついたりしますね。
くだらないダジャレというのもありますが、関係のないモノをピッと結びつけたりするようなユニークな発想というものもあると思いますが、こういうのもアンロックしている状態でないと出てこないんですね。
そういう意味では、芸人の方たちは、ロック・アンロックのバランスが良い人の集まりではないかと思います。
リズムを身に付けるためにはどうすればいいか:
では、このロック・アンロックのバランスを身につけるためにはどうしたらいいかということになりますが、一番基本的で分かりやすい例えを挙げるとすれば、肛門と大便(ウンチ)の関係があります。
人間は肛門を常に軽くロックしておくことを早期に「学習」していますね。
このロックは、日に一度ほど必要に応じてアンロックされます(中には2~3回アンロックされる方もいますが)。
これが健康な状態です。
要は、ロック・アンロックのリズムも「学習」することが必要というわけです。
学校教育というのは、そもそもロックの状態を教え込んでいくものですから、親や家族は、反対にアンロックの状態を、時々子どもの前で「見本」として教えてあげる必要があります。
肛門とウンチの関係のように、「今は出していい時なんだな」などのように、TPOを踏まえてロックとアンロックのバランスとリズムを、早いうちに身につけることで心の健康を図ることができます。
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