おやこ心理相談室ホームページへ訪れた皆様、はじめまして。
室長の佐藤文昭(さとうふみあき)と申します。
このブログでは、日々の心理臨床の中で、実際によく質問される内容を始め、子どもの発達段階に合わせた心の成長や親としての接し方のコツ、臨床心理学における新しい情報などを随時アップしていきたいと思います。
臨床心理学は、米国に比べると約10年程遅れを取っていると言われています。
私自身も医療機関や教育現場で活動し、そして私設相談室を開業していますが、まだまだ“心理カウンセリング”の認知度は低く、来談されるまでにとても勇気が必要であったり、問題が深刻化してからカウンセリングにたどり着くというケースも少なくありません。
相談に行ってみたいけど、不安もあるし、迷っている方や相談するまで深刻には悩んでいない方々にとって少しでもヒントが投げかけられればとても嬉しく思います。
私は、10年近く、成人期のパーソナリティ障害を対象に臨床活動を行ってきました。
彼らの多くは、身体は成熟し、成人並みですが、心はとても幼く、就学前の精神年齢に戻ってしまうことがあり、時に周囲を振り回したり、困らせるような行動(自傷行為、摂食障害、各種依存症、家庭内暴力、強迫行為など)を取ってしまうことがあります。
彼らは幼少期の頃から親の期待を背負い、親のご機嫌と顔色をうかがい、いつの間にか自分を見失ってしまったのです。
彼らの心の叫びは、「自分の存在を認めてほしい。もっとこっちを向いてほしい。もっと愛してほしい」というものです。
これは承認欲求というものですが、幼少期から満たされていないと大人になっても欲し続ける欲求の一つです。
私は長年彼らと接してきて、「もっと早い段階にこの欲求が満たされれば、深刻な状態にならずにすんだのに・・」と実感することがありました。そんな思いがキッカケとなり、おやこ心理相談室を開設したのです。
一人でも多くの親子関係や家族関係が改善されていくことを願っています。
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