皆さん、こんにちは。
ここ3回の記事に渡り、「甘やかす親」と「甘えさせる親」の違い、「怒りすぎる親」と「怒り過ぎない親」の違いを書いてきましたが、みなさんはどう受け止められましたか?自分が親として当てはまるケースがありましたか?(☜『怒られ過ぎた子ども?』『怒り過ぎてしまう親?』)
いずれのパターンにおいても、重要になってくるのは「親が抱える不安」が処理できているか否かです。
繰り返しますが、不安を感じることは自然なことです。
不安を自然なこととして受け入れられるか、また、不安が適切に処理できているか、がポイントになってくるのです。
不安はあって当たり前。生きている証拠!
「甘えさせる親」と「怒り過ぎない親」に共通しているのは、親自身が自分の不安を受け入れて、適切に発散して、不安と上手に付き合っていることです。
こういった家庭の子どもは、家庭でしっかり甘えが満たされているので、親に怒られても自尊心が大きく下がることはなく、親も怒り過ぎてしまうことは少ないのです。
結果的に、子ども達はしっかりと自分で決断し、自主的に自分の人生を歩んで行くことができます。
一方、「甘やかし過ぎる親」と「怒りすぎる親」、どちらのパターンも、共通していることは、「親が不安であること」が上手く処理できずに、子どもの人生にかぶせて解消しようとしていることです。
甘やかすことで自分の不安を解消しようとしているか、怒ることで解消しようとしているかの違いです。
親は親!子どもは子ども!
これらの家庭では、親が子どもの人生の「主人公」になってしまっていることが多々あります。
そして、子どもの人生の決断を全て横取りしてしまった挙句に、「あなたのためを思って、言っているのよ!」と親自身を正当化していきます。
子ども達は不安の処理の仕方を教わっていないので、不安や不満を適切に処理できずに周囲とトラブルになるか、我慢して自分の中に抱えたまま成長していくことになります。
優しくて、素直な頑張り屋さんほど、「自分が悪いから、お母さん(お父さん)が怒っているんだ・・・」と自分を責めることで不安を解消しようとして、しなくてもいい努力を始めるようになります。
ここに「心の病の原点」があります。
子どもが大きくなって、年齢的にいざ自立のとき(世間一般的に)が訪れると、今度は「さあ、自立しなさい!」と言って、突然子どもを突き放してしまいます。
しかし、今まで何の決断もした事が無く、全て親に支配されてきた子ども達は、自立の準備ができていないので、当然戸惑いますね。
結果、不登校や引きこもり、リストカットや摂食障害など色々な心のSOSを出し始めるのです。
☆ 不安との上手な付き合い方を身に付ける ☆
親が不安になることは、当然のことですし、不安という感情はとても大切なものです。
しかし、扱い方によっては子ども達に大きな影響力を持つことを理解しておいてください。
この影響は子どもたちが大きくなっても、自分の力ではなかなか消し去ることができません。
むしろ、心の深いところに根付いてしまい、その後の人生に大きく影響してしまう場合があるのです。
子ども達の将来のために、まずは親御さん自身が「不安との上手な付き合い方」を是非身につけていただきたいと思います。
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