皆さん、こんにちは。
いつもおやこ心理相談室をご利用いただき、ありがとうございます。
最近、学校や家庭でもAIが身近な存在になってきました。
調べ学習や作文のアイデア出し、英語学習など、子どもたちがAIに触れる機会は今後ますます増えていくでしょう。
保護者の方からも、
「AIに頼りすぎると考える力が育たないのでは?」
「子どもが努力しなくなるのでは?」
といった心配の声を耳にするようになりました。
AI時代において子どもの心に影響を与えるのは、AIそのものではなく、「自分の価値をどこに見いだすか」という問題かもしれません。
言い換えれば、AI時代は、「自分の価値が見つけにくい時代」になってくるかもしれません。
☘「できること」だけで自信を持つ危うさ
成長の過程で、
「テストで良い点が取れた」
「足が速い」
「絵が上手」
など、自分の得意なことを見つけることは、子どもが自己肯定感を高めるうえで大切なプロセスです。
しかし、自己肯定感が「人より優れていること」だけで支えられていると、自分より優秀な存在の登場によって揺らぎやすくなってしまいます。
AIは、知識を調べたり文章を作ったりすることがとても得意です。
すると能力だけで自己肯定感を養ってきた子どもたちは、
「AIの方が上手にできる」
「どうせ自分よりAIの方が賢い」
「自分が頑張る意味なんてない」
と、返って自分を否定的に感じることになりかねません。
(☞これはAIに限らず、自分より優秀な人に出会った時も同じような反応が起きる可能性があります。)
☘ 大切なのは「能力」より「安心感」
本来、自己肯定感は、「人よりうまくできたから生まれるもの」ではありません。
むしろ、「自分の存在そのものに対して抱く安心感から生まれるもの」です。
人より何かが優れていても、いなくても、何の理由や根拠がなくても、
「自分はここにいていい」
「このままで十分だ」
「よく頑張っている」
と思える気持ちです。
自己肯定感が高い人は、失敗・挫折をしたり、壁にぶつかったりしても、必要以上に自分を責め過ぎず、「まあ、そんなこともある」とうまく切り替えて、比較的短時間で本来の自分に戻ることができます。
こういう人は、AI時代の社会に出ても、AIに振り回されることなく、うまく共存してやっていくことができるでしょう。
☘ 自己肯定感は、日頃の声掛けから
自己肯定感を育てるためには、日ごろからの親の声掛けがとても重要です。
自分を受け入れるためには、まず誰かに受け入れてもらうことが手っ取り早いのです。
前述の
「ここにいていい」
「このままで十分だ」
「よく頑張っている」
というフレーズはそのまま子どもに毎日でも浴びせて欲しい言葉です。
学生ならば、結果だけを評価する声かけよりも、過程に注目した声かけも有効です。
例えば、
「80点取れてすごいね」
だけでなく、
「よく努力したね」
「自分なり勉強の仕方を工夫したんだね」
「難しかったけれどあきらめず最後までよく頑張ったぞ」
といった言葉です。
子どもは、自分の努力や工夫を認められることで、「できる(できた)自分」(結果)だけでなく、「挑戦する自分」(過程)にも価値を感じられるようになります。
☘ AIにできないこと
AIはたくさんの知識を持っています。
しかし、
- 人を思いやること
- 誰かの気持ちに寄り添うこと
- 失敗から学ぶこと
- 自分らしい夢を描くこと
は、人が経験の中で育てていく力です。
AIが発達する時代だからこそ、私たち大人は子どもと「何ができるか」だけでなく、「どんな人になりたいか」「どんな人でありたいか」を話し合うことが大切なのかもしれません。
☘ おわりに
AIはこれからの社会を支えるために、必要不可欠なツールです。
学校でも社会でも、子どもたちはAIとともに生きていくことが求められます。
そんなAIがどんどん社会に浸透している時代だからこそ、「家族」という人の根底を支える人間関係が今以上に重要な役割を担うことになると考えられます。
なぜなら、AIはあくまでもデータベースからの情報を紡ぎ出すだけで、人間関係(人の感情)を扱うことができないからです。
そして、いかなる人間関係も基本は家族関係にあるからです。
お子様が「何事に対しても意欲が下がってきた」・「自信をなくしているように見える」などの心配がありましたら、お気軽にご相談ください。
また、親御さんとしても、「どうしても子どもを受け入れられない」・「子どもを受け入れる言葉が言えない」など、気になることがあれば、お気軽にご相談ください。
一緒に考えていければ、と思います。





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