皆さん、こんにちは。
当相談室に来談される親御さんの中には「うちの子が、最近ウソばかりつくようになって困っています」と訴える方がいます。
その背景を探ってみると、親をわざとだまそうとしているのではなく、ウソをついてでもごまかさないと怒られる・叱られるから、やむを得ずウソをついていることが多いように思います。
そして親にウソを指摘されると、素直に認める子もいますが、ますます怒られることを恐れて、素直に認めて謝れない子もいます。
こういった時、子どもの気持ちを通訳するとすれば「お母さんに嫌われたくない」とか「ウソをつくことでしか自分を守れない」などという言葉で言い表せるかもしれません。
ですから、子どもがウソをついているように思えても、最初からあまり問い詰めたり責めたりしないようにしたいものですね。
たとえば子どもが「今日は宿題ないよ」と言った時、「本当は宿題あるでしょ?」などと最初から疑って責めないで下さい。
ウソではなかった場合は特に、子どもが傷つきます。そうすると子どもながらに「ほら、結局僕は本当のことを言っても、疑われるんだ・・・」と感じてしまい、ますますウソをつくことで自分を守ろうとしてしまいます。
実は、ウソをつく子の多くは、親や周囲に、一方的に叱られた経験を持つ子が多いんですね。
それだけ自尊心が傷ついているので、自分の過ちに対して素直に謝ることができないのです。
できれば、子どもを信じる姿勢を示しながら、その場しのぎのウソをついても、発言には責任が生じるということを伝えられたらいいと思います。
そして、本当のことを打ち明けてくれた場合は、「正直に話してくれて嬉しいよ」と伝えてあげて下さい。
子どもの訴えがたとえウソであったとしても、それを信じてあげること、「何を言っても親は自分の訴えを受け止めてくれる」と子どもが思えることが大切なんですね。
そうすれば、ウソをつく回数が少しずつ減っていくはずです。
また、注目を集めるためにウソをつくこともあるので、出来る限り普段から子どものよいところを見つけて注目して褒めることも、ウソの予防につながります。
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