皆さん、こんにちは。
当たり前の話ですが、両親の仲がよく、家の中が楽しければ子どもは幸せですね。
ところが、夫婦仲が悪く、家の中に常に緊張感が漂っているような家庭では、知らず知らずのうちに母親が夫のグチを子ども達にこぼしてしまうことがあります。
愚痴の内容は様々ですが、その中でもよく使われるのは「お父さんみたいになっちゃダメよ!」というフレーズです。
“お父さんみたいになっちゃダメよ!”
この言葉を聞かされた子どもは一体どんな気持ちになるでしょうか。
子どもにとっては大好きなお父さんで尊敬しているのに、その父親像を母親が自ら崩してしまうというのは、とても残念なことです。
あるいは、「お父さんのようになってはいけないよ!」と言われながら、「あなたの顔はお父さんにソックリね」などと言われたら、一体子どもは、どういう顔をすればいいのでしょうか。
自分の身体の中に流れている血の半分は父親から受け継いだものです。
その半分を否定された子どもは、自分をどのように認めていけばいいのでしょうか。鏡を見るたびに父親に似ていく自分の身体や顔を見て、そんな自分を消したくなると思う子もいるのです。
自分が臭いとか自分が醜いと思ってしまうような自己臭症や 醜形恐怖症などの心理には、上記の様な心理が隠されていることも少なくありません。
母子 vs 父親
家族は、本来「夫婦」対「子ども」の形をしていなくてはいけませんが、「母子」対「父」となってしまった時、そのバランスを崩します。
その象徴的な言葉が「あなたは、お父さんのようになっちゃダメよ!」なのです。
子どもに「似るな!」という当の男と夫婦でいること自体、子どもからすると矛盾をしているので困惑してしまいます。
言っていることとやっていることが違うわけですね。
これを「ダブルバインド」と呼びますが、以前の投稿でも取り上げましたね。
ダブルバインドは、子どもの自由を奪い、「自信」というこれから生きていく上で必要不可欠なものを奪い取っていきます。
こういった家庭で育った子どもの多くが、自分という存在を問い始める思春期に、自らの身体を張って、この矛盾を暴いていくことがあります。
多くのお母様は、大なり小なり夫へのグチは持っているものですが、その処理の仕方には十分気を付けて欲しいと思います。
夫に対する不満や苛立ち、愚痴などを自分で処理出来れば、それに越したことはありませんが、そうもいきません。
そういう時は、子どもに直接グチをこぼすのではなく、友人やママ友などに吐き出すように心掛けてみましょう。
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