皆さん、こんにちは。
夏休みで子ども達が毎日家にいて、お母さん達は食事の準備や宿題をみたりと、子どものお世話に追われて忙しいかもしれませんね。
子ども達が安心して、夏休みを楽しめるのはお母さんのお陰です。いつも本当にご苦労様です。
子育ては苦行
さて、夏休みだけに限らず、日々の育児はとても大変な「苦行」です。
子供の安全を守るために一つ一つの動作に神経を使い、与えるだけ与えても誰もほめたり労ったりしてくれず、自分の時間や自由はすべて奪われ、やってもやってもきりがありません。
こんな大変な苦行をしているのに、子育て中の母親を世間はあまり評価していないように感じることがあります。
それどころか、母親なんだから子育てができて当たり前、深い愛情を持って子供を育てることが当然のように考え、「問題が起きると全て母親の責任」のように言う人もいます。
些細なことで自信をなくし、できない自分を責めて苦しんでいる母親は少なくないと思います。
完璧を目指した結果の不本意な不完全
そんな世間の風潮の中で、
「もっとしっかりやらなきゃ!」
「立派な母親にならなきゃ!」
「いい子を育てなきゃ!」
と高い理想を掲げ、強い使命感を抱いてしまうことは、おかしなことではありません。
そして、この傾向を持ちやすい母親は、根は真面目で、周囲の期待やプレッシャーに応えようとする頑張り屋さんとも言えるでしょう。
育った環境の要因も大きく、なるべくしてなってしまったので、一概に母親が悪いという訳でもないと思います。
しかし、完璧を求めることにはある程度デメリットがあることも知っておかなくてはなりません。
- 完璧な子育てを目指した結果、子どもが思うように育たないことに耐えきれず手をあげて、虐待してしまう。
- 完璧な家事にこだわった結果、何一つ完璧にできない自分が許せず全てを放棄してしまい、家の中がゴミだらけになってしまった。
- 食事はいつも手作りと頑張った結果、作っても食べてもらえないことも多く、料理自体がイヤになってしまい、コンビニのお弁当やお菓子ばかり食べさせることに。
決して周囲に理解されることのない、不本意で不完全な結果を生むことがあるのです。
母親自身を守る
このような不安定な家庭の中で育つと、子ども達は母親の代わりにSOSを出し始めます。
表面的には子どもの問題のように見えますが、蓋を開けたら母親自身が行き詰り、苦しんでいることがあります。
「母親」という肩書きを背負ったことで、素直に弱音や本音が吐けなくなってしまったのです。
お母さん達も、迷い戸惑い、悩み苦しんでいるのに、誰にも相談できない、理解してもらえない、他所の家庭がどういうものなのかも全く分からないという孤独を抱えながら必死で毎日を過ごしています。
そんな追い詰められたお母さんたちを守ることが、まず一番大切だと、私たちは考えています。
お母さん達の心の中にある、最もピュアで純粋な「子どもの心」を解放し、お母さん自身が子どもであること、子どもであってもいいこと、子どものように自由気ままに気持ちを表現してもいいことを実感しない限り、息子・娘の子どもらしさを許すことができないのです。
そして、「母親とは何か」を学習するのはその次の段階なのだと思います。
そんなお母さん達が、自由に本音を出せる場所として、おやこ心理相談室を利用してほしいと思います。
助けを求めることは、決して弱いことでも、恥ずかしいことでもありません。
「こんなこと言ってはいけない」と思って抑えてきた気持ちを聞かせて下さい。
時間はかかりますが、お母さん達がもっと自由に、素直に自分らしく子育てできる日が来ることを願っています。
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