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皆さん、こんにちは。
多くの県で緊急事態宣言が解除されました。

しかし、学校が始まるまではもう少しかかるところも多く、引き続き自粛が求められる日々が続きそうです。

なかなか外にも出られず、たくさんのルールと制限がある中で、子どもたちが勉強やスポーツに対してヤル気が保てなくなってきているように感じます

大会やテストが軒並み中止になり、何を目指せばいいのか、どこに向かえばいいのかが分からなくなって、モチベーションが維持できなくなっているという状態なのかもしれません。

学校や親御さん達が、あの手この手で頑張っているのも確かですが、その大人たちにも徐々に疲れが見え始めていることも否めません。

通常の通学スタイルでは、学校に行って友達やクラスメイトと実際に顔を見合わせて、同じ空間で一緒に勉強やスポーツに励むことで、お互いに切磋琢磨し、モチベーションを維持することができますが、自分ひとりしかおらず周りが見えない状況では、同じようにモチベーションを維持することが難しくなってきます

このような状況下では、当然起こりうる現象だと思います。

モチベーションを保てる子と保てない子?

しかし、日頃から色んなことを他と比べて、周囲ばかりを気にしてきたような子どもはこの現象が顕著に表れています

これらの子ども達は、何をするにも基準が周囲に設定されているので、そもそも自分一人で物事を決定することが苦手です。

周囲を確認するという作業ができないこの状況では、何をどのように進めていけばいいのかが分からなくなって、モチベーションが著しく下がっているようです。

反対に、日頃から周りに流されることなく、自分のやることを自分で決めて、自立性を持って生活を送ってきた子どもは、このような状況下でも自分らしさを発揮して、モチベーションを落とすことなくやるべきことを見極めて進んでいくことができます

自宅で過ごす子どもたちの様子を見て、モチベーションが保てているかどうかを一度チェックしてみて下さい。

モチベーションを取り戻す方法

「子どものモチベーションが下がっているなぁ」と感じた場合は、モチベーションを取り戻すために以下の3つの方法がおススメです。

一旦離れる

まずは、そのことから一旦離れて、ゆっくり休みましょう

見た目には休んでいても頭の中では、「勉強しなきゃいけない。ちゃんとしなきゃいけない!」と思っている子が多いので、「休むからには、全力で休む。勉強(スポーツ)を一切忘れる」という声掛けをして、一旦ここでしっかりと離れることが大切です。

「勉強禁止デー」なんてアイデアもいいですね。

その際は、親が焦らないのがポイントです。

親が「これで本当に何もしなくなったらどうしよう」と不安を抱えていると、子ども達もその不安を察知して、本気で休むことができません

十分休んだら、好きなこと・やりたいことだけやらせる

少し気力が戻ってきたら、ゲームでもYoutubeでもマンガでも、歌でも音楽でもダンスでも、できる範囲で好きなこと・やりたいことだけやらせて下さい

「好きなこと」に対してのモチベーションが一番取り戻しやすく、同時に好きなことをすることでリラックスして、英気を養うこともできます。

その際は、「好きなことを全力でやりなさい」と、迷わず声を掛けてください。

それを家族で一緒にやるのもいいですね。

ここで、子ども達は大人の本気を見抜いてきます

中途半端な気持ちで声を掛けるくらいなら、言わない方がいいかもしれませんね。

一緒に向かう方向を考える(やること・スケジュール)

一人で決められない子は、多くの場合「一人で何とかしなきゃいけない」と思っています。

だから不安で、余計他人のことを気にしてしまいます。

一人で頑張ることも大切ですが、人を頼ることもまた大切なことです。

たとえ自分一人で出来なくても、一人でできないことを責めるのではなく、「困ったときは一緒に考えるよ」という姿勢を見せましょう。

子どもの意見を聞きながら、「ここまでだったらできる?これくらいならできる?」と確認しながら、無理をさせずに、小さなステップを積み重ねられるようなスケジュールを組み立てましょう

お父さんやお母さんと「一緒にやる」ということがポイントです。

ステップをクリアすることができたら、たくさん褒めてあげて下さい

誰かと一緒にやって「できた」という結果が安心につながり、自分でも「できる」という自信を育んでゆきます。

一緒に乗り越える

これは何も、今の状況下に限ったことではなく、普段から不登校や登校渋りの子ども達や、大人(親)にしても、まったく同じことが言えます

周囲が全く見えない状況は誰にとっても不安です。

だからこそ、一緒に不安を乗り越えるために、家族の在り方を考え直してみるといいかもしれません

家族で何かを乗り越えたという体験は、子ども達の心に「あったかい記憶」として刻みこまれ、その後の彼ら・彼女たちを支えていくことでしょう。

同時に、子どもも大人も、誰かを頼る力・人を信じる力・不安に耐える力をつける良いチャンスなのかもしれません

周囲に誰も頼れる人が見つからない時は、是非おやこ心理相談室をご利用下さい。

個別カウンセリングからオンラインカウンセリング、コメントの書き込みなど、どんな形でも大丈夫ですので、皆様の声を聞かせて下さい。

一人一人、またそれぞれの家族に合ったやり方を一緒に考えて行きたいと思います。

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