皆さん、こんにちは。
今年の夏は例年とは違い、猛暑に加えてコロナウイルスに対する不安も重なり、ある意味「特別な夏」と言えるかもしれません。
ただでさえ、長引くコロナウイルスに対しての不安や心配と様々な規制やルールがあるところに、この暑さです。
マスク一つとっても、寒い時期にはあまり気にならなかったのに、この暑さの中でマスクを着用するはとても息苦しく感じる方も多いと思います。
しかしマスクの着用が、マナーや義務になっている場所も多く、それなりの負担になっていることは間違いありません。
このように、今年の夏は「コロナと猛暑のダブルパンチ」と言ってもいいのではないでしょうか。
ダブルパンチの影響
その① 自己コントロール力の低下
外出自粛やテレワークの普及に伴い、生活様式が大きく変化してきました。
加えて、この暑さの中で、自分の生活をコントロールできる人と、できない人に二分されてきました。
生活リズムが乱れたり、家から出ることが減って運動不足になったり、自分の生活をコントロールできない人も増えてきています。
家にいる時間が長い状態なので、オンとオフの切り替えが難しく、いつまでもダラダラと過ごしてしまい、そのせいで生活リズムが乱れて、ヤル気が下がり、さらにダラダラする、といった悪循環に陥る可能性が高いようです。
もしくはその逆で、オンとオフの切り替えが難しいので、仕事をずっと続けてしまい、休憩することも忘れて、仕事のし過ぎで体が疲れてしまう、といったことも考えられます。
生活をコントロールする能力は、「自律性」といって、言われたことを言われた通りにやるだけでなく、自分で考えて、自分で自分を管理して行動できる力のことです。
この「自律性」が身につくのは小学生の頃と言われています。(『小学生のうちに身につけたい「心の自律性」』参照)
自律性のある人は、自分自身に焦点が当たっているので、どんな状況でも自分で自分を管理し、適切に睡眠や休息を取り、やるべきことを自分のペースで遂行していきますが、自律性の低い人は、周囲に焦点が当たっているので、いつも周りばかりを気にしています。
コロナ禍のような周囲が見えづらい状況下では、自分で決定することができず、結果的にダラダラと過ごしてしまい、無理して体調を崩したり、逆にやる気が出ずに結果に結びつかない、などということになります。
これは大人も子どもも同じです。
子どもで言うと「いつまでもゲームやスマホ・Youtubeが止められない」とか、「自分で決められない」とか、「自分から勉強を始められない」といった、よくあるお母さんの夏休みの悩みも、実は自律性が関わっているのです。
現在のダブルパンチの状況下では、ただでさえ自律的な生活を続けることが難しい上、周囲が見えにくいので、自分で決定できない方々の自己コントロール力の低下が心配されます。
その② 自律神経の乱れ
コロナウイルスに関して、徐々に慣れてきてはいるものの、ウィズコロナの生活にまだストレスを感じている人も多いと思います。
生活リズムが乱れたり、外出が減ったことから運動不足の人も多いでしょう。
そこに来てこの暑さというストレッサーが重なり、いつもより多いストレスから自律神経の乱れを引き起こすことが考えられます。
自律神経の乱れは様々な心と体の不調として表れてきます。
● 気持ちの不調:
- 元気がない
- ヤル気が出ない
- イライラする
- 感情の浮き沈みが激しい
● 体の不調:
- 寝ても疲れが取れない
- 頭痛
- 腰痛
- 体(手・足)の冷え
- 便秘や下痢をくりかえす など
これらの不調を放置しておくと、本格的な病気を引き起こすことがあります。
自律神経の乱れが引きおこす疾患
- 自律神経失調症
- 起立性調節障害
- 神経性胃炎
- 過敏性腸症候群
- メニエール病
- 過呼吸症候群 など
あなた自身やご家族が、自律神経の乱れからくる不調を感じている場合は、ストレスに対処することが必要になってきます。
学生に関しては、これから2学期が始まり、受験や各種試験を控えていたり、進路に関する悩み・学校に関するストレスもまた増えてきます。
「自分でも自分の状態がよく分からない」ということも多いので、親や家族が日頃の様子をよく見て判断することが大切です。
ストレス対処法に関しては以下のコラムを参考にして、定期的にストレスチェックをしてみて下さい。
ご自身での対応が難しい場合やお困りの際は、専門家を頼るなどして、なるべく早めの対応を心掛けましょう。
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